ピアスが出来るまで

ピアスが出来るまで

ピアスってどうやって作られるかご存知ですか?

で自動的に作られると思われる方もいるかと思いますが、実は宝石職人の手による製作がほとんどなんです。当店は幸い父が宝石職人なので、間近に見ることが出来ますが、普通ではなかなか見ることができません。

ですが、せっかくなのでその製作工程の一部始終を公開したいと思います。

さて、今回作ったのは「5本爪のスタッドピアス」です。爪の本数は4本や6本というのがスタンダードですが、今回はあまり見ないスタンダードなピアスということで、5本爪のピアスを作ることにしたのです。

地金はプラチナ、ダイヤモンドは片方0.10カラット、爪の形は立て爪スタイル(ダイヤが大きく見えるので)、ピアスの針の太さが、0.9mmで長さが9mmというファーストピアスですね。それでは作っていきます。

シンプルなピアスが作られる工房とは!?その全貌を紹介します。全てが職人仕様の部屋になってます(^^)

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この写真にあるもののほとんどが我が父の手作りです。

椅子・机・棚・作業台などを作ってしまいました。普段は凄く小さなジュエリーばかりなので、机や椅子などの寸法の大きいものは楽勝だとか。

この下の写真の道具入れも全部手作りなんです。。。中の物の全てが仕事に使う道具で、一体何に使うのかサッパリ。。。

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まずは地金の精錬作業ですね。僕は小さい頃からこれが好きでよく見ていました(^^)

ちなみに本日は、プラチナとゴールドの精錬作業です。

右側の道具類はゴールド用の道具です。プラチナは別にあります。理由は後ほど。

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まず、使用する地金をバーナーで溶かします。溶けた地金を金型に流し込みます。この作業も簡単にはいかないので慎重に・・・で、出来上がったゴールドの地金が右側の写真。熱くて触れませんよ(^^)

これでゴールドはおしまいです。

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プラチナは道具やバーナー全てが金とは異なります。

理由は融ける温度が全然違うから。光の明るさに例えるなら、「金はロウソク、プラチナはスタジアムのライト」ほどの違いがあります。

それから、お皿にプラチナの粉を入れ積み上げていますが、これにも理由があるんですよ(^^)

左側の写真は、炎の出し始めです。右側の写真はより高温で溶かし始めたところです。炎の温度によって色が違うのが分かりますか?

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この瞬間、プラチナは約1700度以上!!もの高温になっています!

当然ながら周りにいる僕たちも物凄く熱いです。

おまけに動画では分かりにくいですが、バーナーの音がでかい!高温に爆音!まさに小さな鉄工所ですね(^^;)音量を最大にしていただければ(^^)

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写真を見て、何かに気付きませんでしたか?

ちょっと小さくて分かりにくいのですが、重ねていたお皿の高さが低くなっていませんか?

実は、プラチナが超高温で溶けるために、お皿を突き破ってどんどん下に落ちているんです!!

ゴールドとプラチナの道具がなぜ違ったのか?

それは、ゴールドの金型にプラチナを流し込むと、高温で金型の方が融けてしまうからなんです。融ける温度が全然違うんです!

そうして出来上がった地金が、父の手にあるプラチナの塊。まだ熱くてずっしり重たいんです。ちなみにこの時の地金は僕には触れる事が出来ません。

火傷するくらいに熱いんです!父は慣れているんですね(^^)

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溶けて丸くなった地金を何度も何度も火で溶かし、やわらかくなっては、金づちで叩き、また溶かし、叩いての繰り返しで棒状へ成形していきます。

内刃物が強いと言われるように、職人が一点一点手作りでつくるジュエリーは強いのです。材料がギュっと詰まっている・・・という表現だとわかりやすいでしょうか?

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リズムに乗った金づちの音が響き、形作られていきます。

見てる分には簡単なんですが、驚くべきことはちゃんと長方形の形になっていることなんです!

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我が家にはローラーが2種類あります。地金や仕事によって使い分けるんだそうです。

ローラーは機械で動きます。手で回すローラーもあるのですが、仕事量が全然違うのです。

ピアスの製作工程

精錬したプラチナの延べ棒を、何度も熱して叩いてプラチナを硬く、そして柔軟性のある地金へと変えていきます。

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ピアスの場合は特に人の手に触れやすく、爪もゆるくなりがちなので、硬くて柔軟性のある地金が必須なんです。

右下の写真の地金の色が紫なのは、火を入れた後の色です。温度は800度くらいでしょうか。

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ダイヤモンドを留める台座を作ります。ダイヤモンドの直径は、約3mm。その為、台座の直径は5mm必要なので、地金を5mmに丸く整形していきます。

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丸く整形したプラチナに軽く切り込みを入れます。この切れ込みは爪を作るときの基準になり重要なのです。動画を見てもらえば分かると思いますが、糸ノコは力のいる作業なのです。

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道具を使って台座の高さを決め、リューターと呼ばれる道具で真ん中に穴を開けます。

中心が出たところで、マジックで5本の線を入れます。その線に沿って糸ノコで切込みを入れるのです。でも、全部を切ってしまうのではなく、少し斜めに切り込みを入れるのです。

ダイヤモンドの位置を合わせてマジックで5本の線を入れるのです。そして、切込みを入れます。プラチナは比較的柔らかいのですが、切る力に対しては硬いので糸ノコは相当の力がいります。

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切込みを入れたのが右側の写真です。この5本に分かれた地金が爪になります。

そして、切込みを入れた爪の台座を、先のとがった鉛筆のような棒で上から叩きます。すると、太くて不細工ですが、5本の爪の出来上がりです(^^)

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もちろん、これで完成ではないので、細かく切ったり、ヤスリを用途ごとに使い分け、ひたすら「削る!削る!削る!」の繰り返しです。

道具が工程ごとに違っていることが分かりますし、ヤスリをかける「音」も、それぞれ力の加減によって違うのです。

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真ん中の写真を比べると、だんだんと爪が細くなっているのが分かると思います。

それなりに細くなったところで、ダイヤモンドを乗せてみます。バランス的にはちょうどです。でも、今度はリューターを使ってどんどんと削ります。仕事は基本的にこの繰り返しなのです。

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リューターで削るのも、それぞれが道具が違うのは、工程ごとに削る場所が違うからなのです。

だんだんと爪が細く洗練されてきます。リューターでも削れないもっと細かい部分は手作業で削ります。

削って細くなった爪にやっとダイヤモンドを留めます。爪の内側にダイヤモンドが留まるように溝を入れて、最後にリューターで爪の内側を磨きます。試しにダイヤモンドを乗せてみた写真が下の写真です。

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決まったところで爪を倒して留めていきます。純粋に力だけで留めますが、凄い力が必要になります。父の親指の曲がり具合と、血がうっ血しているのが分かりますが、これくらい地金は硬くなったのです。

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こんな感じで留まります。この爪の形は「三角爪」といい、ダイヤモンドを大きく見せる効果があります。指輪の爪をこのデザインにすると、昔の婚約指輪のように背が高くて今や時代遅れのイメージが強いのですが、ピアスの場合ダイヤモンドを大きく見せる効果と、地金が光に当たってより光るということがあるのです。

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その後に、爪の形をヤスリを使って整形します。爪の表面も磨いて綺麗にし、とりあえず台座と爪は完成です。

爪の表面も磨いて綺麗にし、最後に切り落としてとりあえず台座と爪は完成です。めちゃめちゃ小さいでしょ?この指輪はボクの人差し指です(^^)

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3方向からの写真です。あんなに小さいのに綺麗で、精巧に出来ているでしょ?これはまだ仕上げをする前の段階です。先にもう一つこれを作らなければなりません。

その作業工程は、同じですので、気分に浸りたい方はもう一度上からご覧くださいね(^^)ちなみにここまでの製作時間は大体1時間半くらいです。

もう一つ作るのに1時間半ほどお待ちくださいね。

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さて、もう一つが出来上がりました(笑)これから針をロー付けします。

ダイヤモンドのテーブルが光ってるのはご容赦いただいて作業を進めます(^^)

針は常時用意していてすでに作ってあります。作り方は秘密なんです・・・道具と意外な機械を使うという事がヒントなんですが、これ以上は言えませんm(__)m

ピアスの針を仮止めしたあと、火を入れてロー付けと呼ばれる接着作業をします。

温度が違うので火の色が違います。この調節も難しく、道具と一体にならないと出来るものではありません。これで、ピアスの針のロー付けは出来上がります。もう一つしないといけませんのでしばらくお待ちください。

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最後にロー付けした部分を磨き、バフといわれる道具で全体を綺麗に磨き上げます。

バフの回転は物凄く、素人の方がやるとピアスごと吹き飛ばされます。。。その後、超音波洗浄器にかけ、しっかりと乾かしやっと出来上がります。

ピアスの完成

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やっとの事で出来上がりました(^o^)こうやってピアスが出来るのです。思った以上に工程が多いでしょ?一つ一つの工程に長年の経験と多くのこだわりがあるのです。

大量生産品も、こういった手作りも、全て宝石職人の手がかかっているのです。当店の商品ばかりでなく、ジュエリーを購入すれば、大切に扱っていただきたいのがボク達の気持ちです(^^)

当店の商品も、お手元に届きましたら、ずっと大切に扱ってくださいね。きっと宝物になるはずです(^^)

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このピアスに興味のある方は、詳しい商品説明が商品ページにありますので、クリックしてご覧ください。

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